2010年3月18日木曜日

松井秀“4番はく奪”危機!最初の正念場

【テンピ(米アリゾナ州)16日(日本時間17日)】米大リーグ、エンゼルスの松井秀喜外野手(35)が“開幕4番はく奪”の危機に直面した。エ軍のマイク・ソーシア監督(51)が「オープン戦30打席」の結果で打線を再編成すると表明。ライバルが3割をマークする中、現在16打席2安打の松井秀は、“残り14打席”で4番に値する結果を求められることになった。

【写真で見る】調子が上がらず元気のない松井秀

 マイペース調整を認められているはずの松井秀に突然、“4番はく奪”の危機が突きつけられた。ソーシア監督が、独自の戦力分析論を披露したのだ。

 主力選手にはオープン戦で50打席程度立たせる考えながら、「最初の30打席で(力量の)想像はつく。それを見て、打線の組み合わせを見ていきたい」と50打席を待たずに、選手の配置などを組み立てるという。

 松井秀はここまで16打席に立ち2安打1四球、打率・133。「今は打席を重ねて慣れていくことが大事。焦りはない」と語っているが、この構想下ではのんびりしていられない。

 何しろ、5番を打つケンドリー・モラレス内野手(26)が好調。22打席7安打1四球の・333で、プライベートの問題による合流遅れを取り戻している。ソーシア監督も「3、4、5番のどこでも打てる」と絶賛。松井秀が“残り14打席”で結果を出さなければ、4番の座を奪われる可能性も十分にある。

 この日、松井秀は遠征に帯同せず、本拠地で練習。最近の調子について「(内容は)悪くはない。(手応えは)いつ出てくるか分からない。徐々に試合には慣れてきたけど、まだですね」と、いぜん悠長に構えていた。

 ちなみに、3番を任されているトリー・ハンター外野手(34)も、ここまで13打席2安打2四球、打率・182と休眠状態。ソーシア発言はモラレスを刺激剤に、のんびり調整中の“3、4番コンビ”の目を覚まそうとしたものかもしれない。オープン戦はまだ17試合あるが、あと5試合で30打席。松井秀に、新天地で最初の正念場が訪れた。